相見積もり(複数見積もり)の取り方・頼み方と断り方マナー

更新日: 2026年4月19日

相見積もり(あいみつもり)とは、同じ仕事や商品の購入について複数の業者から見積書を取得し、価格や条件を比較することです。発注者にとっては適正価格の確認や品質比較ができる重要な手段である一方、依頼を受ける受注者にとっては提案力を示す機会でもあります。本記事では、相見積もりの基本から依頼方法、断り方のマナーまで、発注者・受注者それぞれの立場で解説します。

相見積もりとは何か・なぜ取るのか

相見積もりは「複数見積もり」とも呼ばれ、ビジネス取引における基本的な慣行です。発注者が複数の業者に同一条件で見積もりを依頼し、価格・品質・納期・サービス内容を比較したうえで最終的な発注先を決定します。

相見積もりを取る主な目的は以下のとおりです。

  • 市場の相場価格を把握し、適正価格かどうかを確認する
  • 各社の提案内容・品質・対応力を比較する
  • 社内稟議や上司への説明責任を果たす
  • 価格交渉の材料とする
  • 特定業者への依存リスクを分散する

官公庁や大企業では内部規定として相見積もりを義務付けているケースも多く、一定金額以上の発注では3社以上からの見積取得を条件とすることもあります。

何社に依頼すべきか・相場感の目安

一般的に相見積もりは3社以上が目安とされています。2社では比較の幅が狭く、5社以上になると業者側の負担が大きくなり関係悪化につながる可能性もあるため、3〜4社が現実的なバランスです。

依頼社数メリットデメリット
2社手間が少ない比較の幅が狭い。相場把握が難しい
3〜4社(推奨)相場感が掴める。説明責任も果たせる依頼・断りの手間がそれなりにかかる
5社以上より幅広い比較が可能業者側の負担大・関係悪化リスク

また、既存の取引先がある場合は、その業者を含めて相見積もりを取るのがマナーです。「比較のために声をかけた」ことを伝えておくと、業者側も安心して対応できます。

相見積もりの依頼方法・頼み方のポイント

相見積もりを依頼する際は、各業者に同一条件で依頼することが原則です。条件がバラバラだと正確な比較ができなくなるため、依頼書や仕様書を事前に整理しておきましょう。

依頼時に伝えるべき情報

  • 作業・商品の詳細な仕様・数量
  • 納期・納品場所
  • 見積書の提出期限
  • 支払条件(現金・振込・支払サイトなど)
  • 相見積もりであることの明示(任意だが誠実な対応として推奨)

依頼メールの例文

件名:見積もりのご依頼(〇〇工事一式)

〇〇株式会社 御中

お世話になっております。株式会社△△の□□と申します。

この度、下記の件について見積もりをお願いしたく、ご連絡差し上げました。 なお、複数社より見積もりをいただく予定です。

【依頼内容】

・作業内容:〇〇〇〇

・数量:〇〇

・希望納期:〇年〇月〇日

・見積提出期限:〇年〇月〇日

ご多忙の折、誠に恐縮ですが、ご対応のほどよろしくお願い申し上げます。

比較する際のチェックポイント

受け取った見積書を比較する際は、単純な合計金額だけでなく以下の点も確認しましょう。

  • 内訳の明細が明確かどうか(曖昧な「一式」表記に注意)
  • 消費税の扱い(税込・税抜の区別)
  • 有効期限の記載があるか
  • 追加費用が発生する条件の記載
  • アフターサポートや保証の有無

断り方のマナー・例文(発注者向け)

相見積もりで選ばれなかった業者には、必ず丁寧にお断りの連絡を入れましょう。連絡なしに放置することはマナー違反であり、今後の取引関係にも悪影響を与えます。

お断りメールの例文

件名:見積もりのご連絡(〇〇件)

〇〇株式会社 御中

お世話になっております。株式会社△△の□□です。

先日はお忙しい中、見積書をご提出いただきありがとうございました。 社内で慎重に検討いたしました結果、今回は他社にご発注することになりました。

ご提案いただいた内容は大変参考になりました。今後ともよろしくお願い申し上げます。

断り理由については「予算の都合」「条件が合わなかった」など簡潔に伝えるか、詳細を省いても問題ありません。ただし、業者から理由を尋ねられた場合は、改善につながる情報として価格差や納期の違いなどをフィードバックしてあげると、今後の関係構築にもプラスになります。

受注者(見積もりを出す側)の対処法

相見積もりに参加する側(受注者)も、適切な対応で受注率を高めることができます。

受注率を上げる見積書のポイント

  • 明細を細かく記載する:「一式」ではなく作業内容・材料費・工数などを分けて記載することで、価格の根拠が伝わりやすくなります
  • 提出を早める:期限より早く提出することで、誠実さと対応力をアピールできます
  • 付加価値を盛り込む:保証期間・アフターサービス・過去の実績など、価格以外の強みを記載しましょう
  • 有効期限を明記する:「〇月〇日まで有効」と記載することで、価格の信頼性が増します

受注できなかった場合の対応

残念ながら受注できなかった場合でも、「今回は縁がなかったが、次回もぜひ声をかけてほしい」という姿勢を示すことが大切です。丁寧なお礼の連絡を入れることで、次回の相見積もりでの声がけにつながります。

また、可能であれば落選の理由を確認し、次回の見積書作成に活かしましょう。価格だけでなく、提案内容・対応スピード・書類の見やすさが差別化のポイントになることも多いです。

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