ライター・コピーライターの見積書の書き方ガイド【記載例・料金相場付き】

更新日: 2026年4月19日

フリーランスのライターやコピーライターとして案件を受注する際、見積書の作成は不可欠なビジネススキルです。しかし「文字単価をどう記載するか」「修正費用はどこに書けばいいか」「著作権の扱いは見積書に書くべきか」など、迷う点が多いのも事実です。この記事では、ライター・コピーライターの見積書の特徴から、料金体系・相場、記載例、注意すべきポイントまで詳しく解説します。

ライター・コピーライターの見積書の特徴

ライティング業の見積書には、製造業や建設業と異なる独自の特徴があります。最大の特徴は「成果物が文章・テキスト」であるため、作業量を「文字数」「本数」「ページ数」など複数の単位で表現できる点です。クライアントや案件の性質によって最適な単位が異なるため、見積書の書き方も柔軟に対応する必要があります。

また、コピーライターの場合はキャッチコピー1本でも数万円から数十万円の価値があるため、「文字数が少ない=安い」という理屈が通じないケースが多く、仕事の内容や品質を見積書で適切に説明することが重要です。

さらに、ライティング業では取材・リサーチ・インタビューなど、執筆以外の付帯作業が発生することが多く、これらを見積書に漏れなく記載しておかないと、後からトラブルになりやすいという側面もあります。見積書に必要な基本項目と合わせて確認しておきましょう。

ライター・コピーライターの主な見積もり項目

見積書に記載する項目は、案件の内容によって異なりますが、以下のものが代表的です。

執筆・ライティング関連

  • 原稿料(記事執筆・コピー制作)
  • 構成案作成費(記事の骨子・見出し設計)
  • リサーチ費・調査費(競合調査・資料収集)
  • SEOキーワード調査・最適化費
  • 修正対応費(初稿後の修正・追記)
  • 校正・校閲費(表記の統一・ファクトチェック)

取材・インタビュー関連

  • 取材費・インタビュー費(準備・実施・文字起こし)
  • 交通費・宿泊費(取材先への往訪)
  • 写真撮影費(取材時の撮影が必要な場合)

コピーライター特有の項目

  • コンセプト設計費(ブランドメッセージ・世界観の設計)
  • キャッチコピー制作費(複数案提案)
  • ボディコピー・タグライン制作費
  • 著作権使用料・著作権譲渡費

見積書の備考欄には修正回数・納期・著作権の扱いを記載しましょう。備考欄の書き方ガイドも参考にしてください。

料金体系の種類と料金相場

ライター・コピーライターの料金体系は大きく4種類あります。案件の性質やクライアントとの関係に応じて最適なものを選びましょう。

1. 文字単価型

1文字あたりの単価を設定し、「文字単価 × 文字数」で原稿料を計算する方式です。WebメディアやSEO記事など、文字数が明確に決まっている案件でよく使われます。

経験・スキルレベル文字単価の目安
初心者・副業ライター0.5〜1円
経験1〜3年のライター1〜3円
専門知識あり・上級ライター3〜10円
医療・法律・金融などの専門ライター5〜20円以上

2. 記事単価型(本数単価型)

記事1本ごとに料金を設定する方式です。文字数や工数が案件ごとにある程度決まっている場合に適しています。SEO記事やインタビュー記事など、定型的な案件でよく使われます。

記事の種類相場(1本あたり)
SEO記事(3,000〜5,000字)5,000〜30,000円
SEO記事(5,000〜10,000字)15,000〜50,000円
インタビュー記事(取材込み)30,000〜100,000円
プレスリリース(400〜800字)10,000〜30,000円
メールマガジン(1,000〜2,000字)5,000〜20,000円

3. ページ単価型

パンフレット・冊子・Webサイトのテキストなど、ページ数が明確な案件で使われます。「1ページあたり○万円 × ページ数」で計算します。ランディングページ(LP)や会社案内などのコピーライティング案件でよく用いられる方式です。LP制作は1本15万〜50万円程度が相場です。

4. 月額顧問型(継続契約)

毎月一定量の記事制作やコンテンツ運用を担う場合、月額固定料金での契約が双方にとってメリットがあります。「月5本・月額10万円」のように月額と成果物の量を明記します。継続案件では月額3万〜30万円程度が相場で、提供量や専門性によって幅があります。

継続契約の見積書は通常の見積書と記載方法が少し異なります。フリーランス向け見積書ガイドも参考にしてください。

修正回数・著作権の記載方法

ライティング案件でトラブルになりやすいのが、修正回数と著作権の取り扱いです。これらは必ず見積書の備考欄(摘要欄)に記載しておきましょう。

修正回数の設定方法

見積書には「修正は初稿納品後○回まで含む」と明記します。一般的には1〜2回の修正を含む料金設定が多く、それを超える場合は追加料金を設定します。

修正対応の追加料金は「1回あたり○○円」または「時間単価×時間数」で設定するのが一般的です。ただし、方向性が変わるような「大幅な内容変更」は「修正」ではなく「再制作」として扱うことを備考欄に明記しておくとトラブルを防げます。

記載例: 「本見積もりには初稿納品後2回までの修正を含む。3回目以降の修正は1回あたり5,000円(税別)を別途ご請求いたします。方向性の抜本的な変更については改めてお見積もりいたします。」

著作権の取り扱い

ライターが執筆した文章の著作権は、原則として執筆者(ライター)に帰属します。クライアントに著作権を譲渡する場合は、その旨を見積書に明記し、必要に応じて譲渡費用を設定しましょう。

  • 著作権を譲渡する場合:「著作権は納品・入金完了後にクライアントに譲渡」と記載。譲渡費用を設定するのが一般的(原稿料の20〜30%程度)
  • 著作権を譲渡しない場合:「本原稿の著作権は制作者に帰属し、使用許諾は指定媒体・指定期間に限る」と記載
  • 二次使用・転載:「本原稿の他媒体への転載・二次使用には別途使用料が発生します」と明記

コピーライター案件では著作権の扱いが特に重要です。TVCMや大規模なキャンペーン向けのコピーは、著作権譲渡費や使用期間・媒体によって追加料金が発生することを見積書の段階でしっかり伝えておきましょう。

Webメディア向け記事制作の見積もり記載例

実際の見積書を作る際のイメージをつかめるよう、Webメディア向けSEO記事制作の記載例を示します。

項目名仕様・内容数量単価金額
キーワード調査・構成案作成競合調査・見出し設計含む1式10,00010,000
SEO記事執筆5,000字・文字単価3円3本15,00045,000
修正対応(2回まで)初稿納品後2回まで無償1式00
アイキャッチ画像選定・加工フリー素材より選定・リサイズ3点1,5004,500
小計59,500
消費税(10%)5,950
合計(税込)65,450

このように構成案作成・執筆・修正・画像対応を分けて記載することで、各工程の作業内容と費用がクライアントに伝わりやすくなります。「修正対応(2回まで)0円」と明示することで、修正の無料範囲と有料になる境界線を明確にできます。

備考欄の書き方については見積書の備考欄・摘要欄の書き方ガイドも参考にしてください。

フリーランスライターが見積書で注意すべきポイント

1. 作業スコープを明確にする

「記事執筆」という一言では、構成案の作成・リサーチ・執筆・校正・CMS入稿まで含むのかどうかが分かりません。見積書には「○○を含む・含まない」を明示し、「本見積もりの範囲外の作業については別途お見積もりいたします」という一文を備考欄に入れておきましょう。

2. 有効期限を必ず設ける

見積書には必ず有効期限を設定しましょう。一般的には発行日から30日が目安です。有効期限を設けることで、長期間放置された見積書に対して旧単価での受注を求められるリスクを防げます。見積書の有効期限の設定方法も参考にしてください。

3. インボイス制度への対応

2023年10月から開始されたインボイス制度(適格請求書等保存方式)では、取引先が仕入税額控除を受けるために適格請求書(インボイス)が必要です。登録事業者であれば、見積書に「適格請求書発行事業者 登録番号:T○○○○○○○○○○○」を記載しましょう。免税事業者の場合でも、取引先への影響について事前に確認しておくことが大切です。

4. 取材費・交通費は事前に合意を取る

取材案件では交通費・宿泊費・取材先の費用などが発生することがあります。これらの実費は必ず見積書に別途記載し、事前にクライアントの了承を得ておきましょう。「交通費・宿泊費は別途実費をご請求いたします(概算:○○円)」のように概算金額を添えると親切です。

5. キャンセルポリシーを設定する

着手後にクライアント都合でキャンセルになった場合の対応を、見積書の備考欄に記載しておきましょう。一般的には「着手後のキャンセルは作業進捗に応じてキャンセル料(作業完了分の○%)が発生します」と明記します。フリーランスにとって、途中キャンセルは大きなリスクになるため、事前の明文化が重要です。

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