納品書の書き方ガイド・必要な記載項目を解説
更新日: 2026年4月2日
納品書は、商品やサービスを納品した際に「何を・いくつ・いつ届けたか」を証明する重要な書類です。取引先との信頼関係を築くうえで欠かせないだけでなく、経理処理や税務調査の際にも必要になります。この記事では、納品書の基本的な書き方から必要な記載項目、発行タイミング、電子化のメリットまで、初心者にもわかりやすく解説します。
納品書とは?見積書・請求書との違い
納品書は、商品やサービスの引き渡し時に発行する書類で、「確かにこの内容で納品しました」という事実を記録する役割を持ちます。見積書・請求書と合わせて「取引の三点セット」と呼ばれ、それぞれ発行するタイミングと目的が異なります。
| 書類 | タイミング | 役割 |
|---|---|---|
| 見積書 | 取引前 | 金額・条件の提示 |
| 納品書 | 納品時 | 納品内容の確認・証明 |
| 請求書 | 納品後 | 代金の請求 |
見積書は「いくらかかるか」を事前に提示する書類、請求書は「この金額を支払ってください」と通知する書類です。一方、納品書は「この内容で納品しました」という事実を双方で確認するための書類であり、金銭の授受ではなく納品内容の記録に主眼が置かれています。
納品書は法律上の発行義務はありませんが、取引先から求められることが多く、ビジネス慣行として発行するのが一般的です。特にBtoB取引では、納品書がなければ検収プロセスが進まないケースもあるため、必ず用意しましょう。
三種類の書類の違いについて詳しくは「見積書・請求書・納品書の違い」もあわせてご覧ください。
納品書に必要な記載項目
納品書に決まったフォーマットはありませんが、以下の項目を記載するのが一般的です。漏れがあると取引先に不信感を与えたり、後日トラブルになる可能性があるため、しっかり確認しましょう。
- 納品書番号:管理のために一意の番号を振ります(例:DL-2026-001)。請求書や見積書と紐づけられるよう、連番やプロジェクト単位で管理するのがおすすめです。
- 納品日:実際に商品やサービスを納品した日付を記載します。発行日と異なる場合があるため、正確に記入しましょう。
- 宛先(納品先):取引先の会社名・部署名・担当者名を記載します。「御中」「様」の使い分けにも注意が必要です。
- 発行者情報:自社の会社名・住所・電話番号・メールアドレスを記載します。社印(角印)を押す場合もあります。
- 品目・サービス内容:納品した商品やサービスの名称・仕様を具体的に記載します。「Webサイト制作一式」のように曖昧な表現は避け、可能な限り詳細に書きましょう。
- 数量・単価:各品目の数量と単価を記載します。サービス業の場合は「1式」と記載することもあります。
- 金額(税抜・税込):各品目の金額と、消費税額、合計金額を明記します。見積書や請求書の金額と一致しているか必ず確認しましょう。
- 備考欄:納品条件や注意事項、保証期間などがあれば記載します。
インボイス制度に対応する場合は、適格請求書発行事業者の登録番号(T+13桁)や税率ごとの消費税額も記載します。詳しくは「請求書の書き方ガイド」のインボイス対応セクションを参考にしてください。
納品書の発行タイミングと送付方法
納品書は、原則として商品やサービスを納品するタイミングで発行します。具体的なタイミングは取引の種類によって異なります。
- 物品の納品:商品に同封する、または配送と同時に別送するのが一般的です
- サービスの納品:成果物(データ・報告書など)の納品と同時にメールやクラウドで送付します
- 継続取引:月末締めで当月分の納品書をまとめて発行するケースもあります
送付方法としては、以下の3つが主流です。
1. メールでPDF送付(最も一般的)
PDFファイルを添付して送付する方法です。即座に届き、保管も容易です。電子帳簿保存法の要件を満たすため、受領側も電子データのまま保存できます。
2. 郵送
紙の納品書を郵送する従来型の方法です。官公庁や大企業との取引では、紙での提出を求められることもあります。到着までに数日かかるため、余裕を持って発送しましょう。
3. 商品に同封
物品販売の場合、商品と一緒に納品書を同封するのが最もシンプルな方法です。受取人がすぐに内容を確認できるメリットがあります。
取引先によっては検収書(受領確認書)の返送を求める場合もあります。特に高額な取引やプロジェクト型の業務では、検収完了の証拠を残しておくことがトラブル防止につながります。
電子納品書(PDF)のメリットと注意点
近年、納品書を紙ではなくPDFなどの電子データで発行・送付する「電子納品書」が急速に普及しています。電子帳簿保存法の改正もあり、電子化は今後ますます進むと見込まれます。
電子納品書のメリット
- 印刷・郵送のコストが不要(切手代・封筒代・インク代が節約できる)
- 送付から到着まで即座に完了するため、取引がスピードアップする
- デジタルデータのため、検索・管理が容易で保管スペースも不要
- バックアップが簡単で、紛失のリスクが低い
- 環境負荷の低減にも貢献できる
電子納品書の注意点
- 電子帳簿保存法に基づき、受領した電子データは電子のまま保存する義務がある
- 取引日・取引先名・金額で検索できるよう、ファイル名や管理台帳を整備する必要がある
- 取引先が紙での受領を希望する場合もあるため、事前に確認しておく
- PDFの改ざん防止のため、タイムスタンプの付与や、編集不可の設定を検討する
電子化の詳しいメリットについては「見積書を電子化・PDF化するメリット」の記事も参考になります。
無料で納品書を作成する方法
納品書を作成する方法はいくつかありますが、コストや手間を考えると、オンラインツールを使うのが最もおすすめです。
1. オンラインツールを使う(おすすめ)
ブラウザ上でフォームに入力するだけで、見栄えの良い納品書をPDF出力できます。計算ミスが起きにくく、インボイス対応の納品書もかんたんに作成可能です。当サイトの「納品書メーカー」なら登録不要・完全無料で使えます。
2. Excelテンプレートを使う
Excel用の納品書テンプレートをダウンロードして使う方法です。自社の書式に合わせて自由にカスタマイズできますが、レイアウト崩れや計算ミスに注意が必要です。PDF変換時に体裁が変わることもあります。
3. 会計ソフト・業務管理ツールを使う
freeeやマネーフォワードなどの会計ソフトや、boardなどの業務管理ツールには納品書発行機能があります。見積書→納品書→請求書の連携が自動化できるメリットがありますが、有料プランが必要な場合があります。
フリーランスや個人事業主の方で、手軽に納品書を作成したい場合は、まずはオンラインツールを試してみましょう。テンプレートの選び方に迷ったら「見積書テンプレート(Excel・PDF)の選び方」も参考にしてください。